縄による緊縛という結びの思想・四十八手 (12) 拉致される想像 ― 縄の縛めに結ばれ合う母と娘 ― |
☆組写真の次へ 母の恵美子は三十八歳、娘の香織は十五歳、 二人の並んでいる姿にどのような対比を見ることができるかは、 その対象を見つめる者の感受性と思考作用に依存していることにある、 それは、美しい母と可憐な娘、美貌の人妻と愛らしい少女、妖艶な未亡人と清楚な忘れ形見、 ということにあるかもしれない、或いは、ただの年上の女と年下の女、もしくは、色情狂の女と淫乱な少女、 それとも、女性同性愛者にある二人など…… 少なくとも、二人の並んでいる姿をあらわした、最初の写真というのが次のようなものにあったことは、 被虐に晒される二人の女性ということが示されてあることには異存がないと思われることにあった。 白い靴をはいた外出の装いにある、薄い藤色のスーツ姿の成人女性が麻縄で縛られていた、 立った姿勢で後ろ手に両手首を束ねられ、上下に挟んで胸にも掛けられ、 腰にも、両脚を揃えさせた膝にも、縄を巻き付けられているという身動きの取れない姿態にあって、 上方から胸縄と腰縄へ結ばれている縄のために、前屈みの姿勢を余儀なくされていた、 そのまなざしは一点を凝視して、思いつめた表情を漂わせている風情は、 縄で緊縛されたという状況にあって、今とこれからを考えざるを得ないという様子が如実となってあらわされていた、 その彼女の美しい茶髪の髪を垂らさせた顔立ちの真下に、お下げの艶やかな黒髪を左右へ振り分けて、 校章の付いた上着にチェックのスカートを着けた、紺色の制服姿の少女が跪いているのであった、 彼女も、同様に、麻縄で後ろ手に両手首を束ねられ、上下に挟んで胸にも掛けられ、 腰にも巻き付けられているという姿にあったが、こちらへ向けた、あどけない顔立ちのまなざしは茫然としていて、 うっすらと開かせている可憐な唇は、置かれた状況に反応して、驚きの表情を伝えているようにあった。 写真に映し出されている、成人女性と少女の関係が母と娘の関係にあることを思わせるのは、 娘の学校の行事に同伴する母の様相を連想させることにあった、 その対比にあることだとすれば、その最初の写真から展開される事柄は、学校行事からの帰宅途中、 母と娘が何者かに拉致されて、晒される被虐の筋立てということも自然な成り行きとして想起できることにある、 拉致されるという発想は、縄で縛る第三者という存在が必要不可欠なことから考えられることで、 音声のない写真にあることは、その第三者が姿をあらわさない映像の展開ということは、 その対象を見つめる者の感受性と思考作用に依存している状況にあることからは、 二人の並ぶ姿に対して、以下のような見方も可能なことになる、 <縄の縛めに結ばれ合う母と娘>という考察である。 母の恵美子は三十八歳、娘の香織は十五歳、 まだ香織が二歳になって間もないとき、香織の父親であり、自身の夫である男性を交通事故で失い、 恵美子は、女手ひとつで娘を育て上げ、その子も、志望の女子高校へ入学するまでに成長していた。 恵美子は、大手の広告代理店に勤務していて、土曜日曜を除いては、帰宅は毎晩遅く、 香織は、学習塾とピアノの習い事以外は、午後の大半の時間をマンションで独りで過ごして、 買ってきた弁当で夕食を済ませるという生活にあった。 進学先も決まった、春休みは、自由気ままに一日が過ごせるという開放感から、 香織にとっては、楽しくて仕方がないという毎日にあった。 そのような或る日、 洗濯された衣類の分配されたなかに、母の下着が自分の方へ紛れていたことから、 それを返すために母の衣装戸棚の引き出しを開けたという些細なことがきっかけで、 香織は、思いもよらない事態に立たされることになるのである。 母は、几帳面な性格で、整理整頓には厳しいくらいのひとであったから、 衣類の分配を間違えるようなことはあり得ないと疑問を感じさせられたことであったが、 持て余す暇な時間は、返しておいてあげようという、普段であれば、行ったことのない行動を執らせたのであった、 そして、発見した、写真だった。 引き出しの底、整頓された下着の下から、何だろうと興味を惹かせる片鱗があり、それを引っ張り出して、 全体を見たときの驚きは、あり得ないものを見てしまったという不安を同時に掻き立てられるものにあった、 しかし、その驚きと不安の心境が写真に映し出される光景を妙に胸高鳴らせるものとして感じさせられたことは、 意外であった、そして、その意外は、常識にあるという日常性を想像へと誘わせるものにあったのである。 写真には、白い靴をはいた外出の装いにある、薄い藤色のスーツ姿の成人女性が麻縄で縛られていた、 立った姿勢で後ろ手に両手首を束ねられ、上下に挟んで胸にも掛けられ、 腰にも、両脚を揃えさせた膝にも、縄を巻き付けられているという身動きの取れない姿態にあって、 上方から胸縄と腰縄へ結ばれている縄のために、前屈みの姿勢を余儀なくされていた、 そのまなざしは一点を凝視して、思いつめた表情を漂わせている風情は、 縄で緊縛されたという状況にあって、今とこれからを考えざるを得ないという様子が如実となってあらわされていた、 その彼女の美しい茶髪の髪を垂らさせた顔立ちの真下に、お下げの艶やかな黒髪を左右へ振り分けて、 校章の付いた上着にチェックのスカートを着けた、紺色の制服姿の少女が跪いているのであった、 彼女も、同様に、麻縄で後ろ手に両手首を束ねられ、上下に挟んで胸にも掛けられ、 腰にも巻き付けられているという姿にあったが、こちらへ向ける、あどけない顔立ちのまなざしは茫然としていて、 うっすらと開かせている可憐な唇は、置かれた状況に反応して、驚きの表情を伝えているようにあった。 それは、常識の日常性からすれば、性的趣味に任せて見るための緊縛写真であることに過ぎなかった、 緊縛写真であれば、インターネットで<緊縛>と検索すれば、いつでも見ることの可能にあった、 そのことは理解の範囲内にあった、従って、そうした興味のない、香織には、意識させられる写真にはなかった、 母がこのようなものを持っていたことの疑問は残ったが、エッチな写真ということで終わっていたのである。 意識させられたのは、スーツ姿にある成人女性と学校の制服姿にある少女が並んでいることだった、 スーツ姿にある女性と言えば、それは、毎日、勤めに出掛ける母の姿を思い浮かべずにはいられないことであり、 学校の制服姿の少女と言えば、毎日、登校する自身を思い浮かべずにはいられないことであった、 二人の並ぶ姿が母と娘の関係にあると思えることは、 母と自身の関係にあると思うことへ導かれていく、自然な連想にあった。 写真には、表題はなかったが、見やすいように、几帳面に、ファイリングされたものであった、 その作りは綺麗で、それを行った者の写真に対する愛着と保存の意思があらわされたものとして感じられた、 家族のアルバムがそうであったように、母の手に依るものだと言われても、違うとは断言できないことだった。 母がファイリングまでして、このようなものを持っていたという疑問、 母がこのようなエッチな写真を眺めていたのはどうしてなのかという疑問は、 母と娘の成り行きを知ることが答えを引き出すことにあるのではないかという考えへ至らせたことだった。 香織は、立ち尽くしていたままの姿勢から、傍にあるベッドの端へ腰掛け直して、写真を追い始めていた―― 写真に映し出される、二人の並ぶ姿が母と娘の関係にあり、 その服装から、学校の行事へ出掛ける様子にあると思えることに無理はなかった、 学校の行事ということであれば、教育が意義されることにあるから、 二人は教育の意義に晒される状況に置かれていると考えることにも無理はなかった、 では、その教育の意義とは、どのようなものであるのか、 母に対する疑問に対して、香織がその対象から読み解いていく思考作用が答えとなることにあった。 母と娘の二人暮しにあって、互いに愛情あふれる、仲睦まじい親子にあったことは、 大好きなお母さんであると同時に、香織にとっては、尊敬する女性でもあった、 志望高校への進学も決まり、娘に希望通りの弁護士の道を歩ませてやりたい、 学年で上位の成績にある、彼女ならば、学費さえ都合が付けば、成し遂げられない夢ではなかった、 母は、そのために懸命に働いて、愚痴一つこぼさず、いつも笑顔を絶やさなかった、 そのような母を手本とすることは、喜びにさえあると思っていたことにあった。 二人が並んで縛り上げられた姿にあることは、 母と娘は一心同体にあることがあらわされていると感じさせられたことだった。 続く二枚目の写真に示されているありようは、その二人が互いに顔立ちを向き合わせていた、 床へ横臥している母がシュミーズと靴を履いたままの長い靴下姿で、 縄で後ろ手に縛られ、乳房を上下から挟んだ胸縄を掛けられ、両膝と両足首を束ねられて、 下腹部を剥き出しとさせながら、身体を折り曲げさせている姿勢にあるのだった、 上を向かせた顔立ちが赤い唇を真一文字とさせて、心配そうな真剣な表情を浮かばせていたことは、 そのまなざしの先には、お下げの黒髪を垂らさせた娘の顔立ちがあって、母と同じように、 シュミーズと靴を履いたままの短い靴下姿で床へ立たされる姿勢に置かれていた、 縄で後ろ手に縛られ、胸縄を掛けられ、片方の太腿にも縄を巻かれて、 背後から上方へ吊られていたことは、姿態を前屈みに折り曲げさせられての苦しさ以上に、 母と同じように、剥き出しとされた下腹部にあって、 そのしなやかな両脚は、床へ横臥する相手を跨いでいる体勢にあったことは、 恥ずかしさと情けなさで、今にも泣き出しそうな顔立ちの表情に窺うことができるのだった。 そして、母の優しいまなざしは、その娘をじっと見続ける、慈愛にあふれるものにあった、 生まれたときから、母は、何があっても、常に、娘を見守ってくれる存在であることに変わりはなかった。 次の写真では、娘が双方の太腿に掛けられた縄を左右へ引かれて、大股開きとさせられて、 こちらを向かせた中腰の体勢を露わとさせていたことは、あからさまとなった漆黒の繊毛もさることながら、 跨いでいる姿勢は、股間にある、女の羞恥のことごとくを母にさらけ出させている状況にあった、 娘の苦悶に耐える表情に対して、身体を折り曲げて床へ横臥する母の顔立ちは、 両眼をしっかりと閉じていたが、その表情がうっとりとしている気配を漂わせていたことは、 彼女の股間には、縄がはめ込まれているということが明らかとなっていることへ注意を向けさせられた、 縄が締め込まれる圧迫は、女の羞恥である箇所の女芽と膣と肛門を刺激されるということであって、 縄が柔肌を圧迫するというだけで、興奮させられる状態へ置かれることにあるとすれば、 恥ずかしく鋭敏な箇所を責められるということは、興奮をいや増しにさせられる身上にあることだと思えた、 縄による緊縛の体験のなかった、香織には、その実際は想像することの難しさにあったが、 縄が明確な存在感をあらわしているものにあることは、感受できることにあった。 晒される羞恥を娘が懸命に耐えているように、母も自身へ課された淫靡な責め苦を耐えて、 母と娘は、母子家庭という置かれた境遇に負けない、人生を歩んで来たことにあったことは、 どのようなことがあっても、一心同体の親子にあることを思わせることにあるのだった。 だが、続く写真が二人の体勢の持続をあらわしていたことは、その状態へ置かれ続けていることは、 二人が互いにみずからへ閉じこもらざるを得ない性的官能を掻き立てられていて、 縄による緊縛がそれを強要していることは、悩めるように思いつめた表情に見ることができるのだった、 一心同体にあるとは言っても、互いは、それぞれに自身の精神と肉体を持つ存在であることは、 それぞれが自身の精神と肉体に向き合う孤独にあることが意義される、 それは、みずからに目覚めるということであり、みずからの道を知るということである、 肉体の成長は精神の成長を促すものにあるということが人間として生きるということであれば、 乳児は幼児になり、幼児もいずれは少女になる、 少年の初めての射精と同様に、少女は、初潮において、成人女性へ向かう成長を促されることは、 性欲と性的官能に対して、みずからと向き合うという成長過程を進むということであり、 双方の太腿に掛けられた縄を左右へ引かれて、こちらを向かせた中腰の体勢は、 漆黒の繊毛をあからさまとさせられた、羞恥にあって、跨いでいる姿勢は、股間にある、 女芽と膣と肛門のことごとくをさらけ出させていることが高ぶらせる意義をしっかりと教えていた、 純情潔癖に閉じている女の羞恥の箇所も、その格好では開かれて、滲み出させる愛液さえあることだった。 それが明瞭であることを五枚目の写真はあらわしていた、 シュミーズと長い靴下と靴を履いたままの姿にある母は、床へ仰臥させている緊縛の姿態にあって、 束ねられたしなやかな両脚を縄で吊り上げられていることによって、 こちらへ向かせた股間は、これ見よがしのあからさまな状態となっていた、 はめ込まれていた麻縄が取り除かれていたことで、女の羞恥のありさまは、手に取るように見ることができた、 それは、その箇所がどのような状態になっているのかを教えていることにあった、 教えられているのは、その股間を前にして跪かせられている、娘である、 シュミーズと短い靴下と靴を履いた姿を縄で緊縛されて、下腹部を剥き出しとされている、 娘は、身動きのままならないように、背中から縄で吊られていた、 母は、両眼を閉じて耐え続けるばかりにあったが、その羞恥の箇所が滲み出させている愛液は、 娘においても、みずからの箇所を意識させずにはおかない、実証としてあったのである、 その現実は、顔立ちを逸らさずにはいられない狼狽を感じさせられたことにあったが、 母は娘を教育するために、みずからの手本を示してくれているのであった、 娘は母から学ぶことで、二人は共に歩むことのできる、教育実習にあることだった。 次の写真は、母は、後ろ手に縛られ、乳房を上下から挟んで胸縄を掛けられた姿態を床へ仰臥させて 両脚を縄で吊り上げられていることによって、あからさまとなっている股間の間近へ、 娘の顔立ちが更に近付けられているという状況にあったが、二人の顔立ちは、こちらに向けられていて、 第三者に対してのまなざしが示されていることにあった、その第三者とは、彼女たちを縄で縛り上げた者、 或いは、彼女たちの光景を写真撮影する者、更には、その写真を眺める者にあることは、 そこから展開される事柄を見続けていて欲しいと訴えかける、二人の表情にあらわされていることにあった、 それは、母と娘の置かれた状況が行くところまで行かないと収まらないという切迫したものにあって、 性欲と性的官能は、火をつけられ、燃え立たせられ、燃え上り、燃え盛って、 ついには絶頂にまで及ぶという、起・承・転・結にある思考作用の整合性の実感において、 投げ掛けられた疑問があるとすれば、それは、必然的に、答えの求められるものにあるという認識となることで、 日常茶飯事、常時活動している、性欲と性的官能が思考作用に関与する、その整合性のありようは、 香織の場合にも同様に働いていたことは、猥褻や恥辱に満ちた内容は嫌悪すべきものにあるかもしれないが、 そのありようが答えを求めさせずには置かない切迫としたものにあることの実感は、 みずからの高ぶらされる性欲と性的官能のままに、写真を見続けることをさせていた。 続く写真が二人の置かれている状態はそのままに、 その顔立ちの表情が懇願するまでに生真面目さをあらわしたものにあったことは、 母と娘という対比には、今や、年上の女と年下の女があらわされ始めていると感受させられることにあった、 それを如実とさせているのが縄の存在にあることは確かなことだと思われた、 年上の女は、両手を後ろ手に縛られ、ふたつの乳房を上下から挟んで掛けられた胸縄で両腕を固定され、 双方の太腿を束ねられながら、揃えさせられて縛られた両足首を吊り上げられている、 その縄が上方から下りて、年下の女を縛った胸縄の背後へ繋がれていることは、写真に見ることはできなかったが、 想像できることであった、年下の女が姿態を前屈みにすれば、それだけ、年上の女の両足は上方へ吊り上がり、 その女の羞恥の箇所を相手の女は間近とすることができるという縄の縛めであった、 縄の縛めが女の性欲と性的官能をどのように高ぶらせるものにあるか、縄で縛り上げられた経験を持たない、 香織にとっては、ますます興奮の呼び覚まされる事態へ誘われることにあって、 縄による緊縛に教えられる事柄を知るということでもあった、 女から自由を奪う縄の緊縛というありようが女の性欲と性的官能をその縛られた日常性から解放させる、 性的倒錯のありようを知覚させるという、少女には、思いもよらない事態へ立たされることだった。 成人女性と少女は、互いに手を携えて、高ぶらされる思考を昇っていく、 日常性の思考からは、とても考え出すことのできない、想像の事態へ拉致されていくことにある、 八枚目の写真はそう教えている、二人の女の後ろ手の縛りと胸縄は解かれ、仰臥する少女の顔立ちの上へ、 成人女性の腰付きが覆い被さっている、彼女の両手と両膝を付いて支える身体は、 腰付きへ巻き付けられている縄を吊り上げられて、身動きのままならない姿態へ置かれ、 乳首の立ち上がった、ふっくらとしたふたつの乳房をあからさまとさせながら、 その顔立ちは、唇を引き締めた、悩める思いへ集中させられるように、両眼を閉じさせている状態にあった、 それは、彼女の下腹部の真下にある、少女の顔立ちの薄目に唇を開き加減とさせた恍惚の表情において、 少女のほっそりとした左手が相手の漆黒の繊毛へ触れていることで明らかとされていた、 少女の腰付きや太腿に覗く縄がその状況が逃れられない緊縛にあることを伝えていたが、 成人女性も、また、少女の指先の愛撫によって、高ぶらされるままに燃え立たせられていくことは、 上方から吊られている腰縄が逃れられない緊縛にあることをしっかりと伝えていた、 緊縛による強要であったが、女は、女であることの鋭敏な快感の箇所をみずからの身体で知っていたことは、 相手が女であれば、みずからが悦ぶ箇所を相手の身体に探し出すことは、困難なことではなかった。 従って、次の写真には、二人の女の同様な体勢にあって、少女は、更に顔立ちを近付けて、 相手の股間へむしゃぶりつくような大きい口を開いている様子が露わとされているのであった、 成人女性においても、込み上がる快感の思いからは、それを注視するばかりのありさまが示されているのであった、 少女のほっそりとした左手の指先は、相手の女の小丘を覆う漆黒の繊毛を掻き分けて、 覗かせる女の割れめを二本の指で押し開いて、立ち上がっているさまを露わとさせている女芽を見ることは、 みずからの同じ箇所も同様のありさまにある確認としてあるということでは、 柔らかな肉の花びらが開いてあからさまとなっている、羞恥の深淵から滲み出ている愛液を知ることは、 疼かされ、高ぶらされている思考が一気に燃え上がるものとなっていくことでしかなかった、 母の女の羞恥があらわす愛液の豊かなきらめきは、娘にとっては、もはや、 母と娘の関係を超えた、女が女に対する思いを掻き立てられる現実として感じられることにあった、 少女の二本の指先が柔らかな花びらを更に押し開いて、羞恥の深淵をなぞり始めたことはそのあらわれであり、 相手の女の指先の愛撫には、成人女性にあっても、縄で吊り上げられているためにままならない、 優美な腰付きを精一杯うねらせくねらせしながら、愛液をあふれ出させて応えることであった、 その滴りを求めるかのように、少女のむしゃぶりつくように大きな口は、可憐な唇を開かせているのだった。 二人の女は、火をつけられ、燃え立たせられた以上、燃え上り、燃え盛って、 ついには絶頂にまで及ぶという、性欲と性的官能の整合性の実現を目指す以外になかったことは、 少女のほっそりとした二本の指先が愛液に濡れた女の羞恥の深淵へ誘われるように潜り込んでいけば、 成人女性のしなやかな二本の指先も、また、少女の可憐な唇を開かせる深淵の愛撫を促されて、 優しく、柔らかく、母があらわす慈愛のように、初心な女芽を撫でさすり、処女の深淵の縁をなぞるのであった、 その心を込めた愛撫は、少女の腰付きを悶えさせ、両脚を突っ張らせるまでに快感を高めていたが、 そのしなやかな両脚の太腿と足首を束ねている縄が自由にはさせなかった、 だが、その自由にならないということが性の解放へ向かわせる、倒錯の快感を更に高めていたことは、 羞恥の深淵に挿入された、二本の指先が遮二無二掻き立てるばかりの熱烈さをあらわしたことで明らかとされた、 そうして、二人は、互いを高め合って、共に、昇りつめていったことは、 横臥している少女の上へ、立膝をついて覆い被さる成人女性という、二人の同様な体勢にあって、 腰縄を吊り上げられながら、太腿の付け根に巻き付けられた縄を左右へ引かれて股間をさらけ出されている、 成人女性のうっとりとさせた顔立ちの表情と恍惚となった表情でそれを見上げる少女に見ることができるのだった、 それが十枚目の写真であった。 一度昇りつめた性的官能は、そこが頂上ではなく、そこから、更なる高みへ昇ることを欲求させるものにある、 そのためには、昇るための手段が必要であり、縄による緊縛がその手段のひとつであることを次の写真は物語る、 母は、長い靴下を履いただけの裸姿を再び後ろ手に縛られ、ふたつの乳房の上部へ縄を掛けられ、 腰縄を巻かれ、太腿の付け根に巻き付けられた縄を左右へ引かれながら、 跪かせられた姿勢の羞恥の股間をさらけ出させていた、娘の方も、身体を折り曲げさせた横臥の姿勢にあって、 後ろ手に縛られ、両腿と両足首を束ねられ、むしゃぶりつくように相手の股間へ、顔立ちを押し付けていた、 肛門も露わに、敏感な陰部へ掛けられている股縄のあることがその愛撫の熱烈さをあらわしていたことは、 それまでは下着に覆われていた、ふたつの乳房も、立ち上がった乳首の可憐さを露わとされていることにあった、 縄による緊縛によって、しっかりと拘束されている、二人は、性的快感の余韻に浸っていることも束の間に、 母は、娘からされるがままに、性的官能へ火をつけられ、燃え立たせられ、押し上げられていく、強要に晒される、 娘が健気に行う舌先の愛撫にあれば、顔立ちを俯かせて、ただ見守るほかにはないことだった、 娘に掛けられている緊縛がその股間の縄を核として高ぶらせるものとしてあるように、 母も、みずからの裸身に掛けられた緊縛に高ぶらされていることは同様で、 高揚する性的官能は、絶頂にまで押し上げられる境遇へ置かれることを望ませるばかりとなることにあった。 その境遇があらわされた状況が次の写真に示されていた、 まるで見世物とされているように、床へ置かれた、円形の小さなテーブルの上へ、靴下と靴を履いただけにある、 母の裸身は、両膝を抱えて両手首を縛られて、くの字に折り曲げさせられていた、 拷問にある、海老責めのような姿態を露わとさせていたことは、 背中と両腿を密着させて縛った縄と両足首を束ねて縛った縄を吊り上げられ、 姿態の身動きを封じられてあからさまとなった、女性の羞恥の箇所をまったく自由な扱いとさせていた、 その母の横たわったテーブルの脇には椅子が置かれていて、そこに、 白いブラジャーに短い靴下と靴を着けただけの裸姿の娘が後ろ手に縛られ、胸縄を掛けられ、 片方の膝を椅子の上に折り曲げて座らされていた、お下げの黒髪を左右へ振り分けた可憐な顔立ちは、 しっかりと両眼を閉ざして、行っている所作へ思考と性感を集中している様子があらわされていた、 その所作とは、張形と呼ばれる、陰茎の形に作られた電動性具の根元の方を口一杯に頬張って、 抜け落ちないように支え続けることにあったが、擬似陰茎の先端は、母の開かせた花びらの奥、 羞恥の深淵へ潜り込まされているのであった、うねりくねりを伴った、挿入の快感は、茶髪の美しい髪を垂らさせて、 テーブルの端からのけぞらせる、悩める顔立ちの半開きとなった唇から、甘美なよがり声を漏らさせるようにあるのだった。 香織は、娘の自分が母に対して行えることでは絶対にないと思った、それでも、性的官能に高ぶらされている、 彼女が大胆にも想像したことは、二人がただの年上の女と年下の女ということにあれば、 できないことではないと思えたことだった、写真に映し出されているモデルの実際もそうであるに違いないように…… 続く写真には、成人女性の羞恥の深淵へ一段と深く挿入された、擬似陰茎の根元を頬張る少女も、 椅子の上へ正座して集中するほどに、両頬を懸命にすぼませている姿があらわされているのであった、 両膝を抱えて両手首を縛られ、くの字に折り曲げさせられている、成人女性の顔立ちは、 一段と激しいうごめきに性的官能を追い立てられていることを耐える、深い悩ましさが表情となっていたことは、 漏らされる甘美なよがり声の一声一声は、少女が口で支える精一杯の吸茎に応じるように、 擬似陰茎を含み込んだ羞恥の深淵のとば口から、きらめく愛液をあふれ出させるさまを示されていることにあった、 両眼をしっかりと閉ざして、高ぶらされる思考と性感のままに、所作を続けるばかりの少女には、 その様子を見やる余裕など、もはやなかったから、吊り上げられている両足と両腿という不自由な身上にあって、 腰付きと両脚をぶるぶると痙攣させながら、泣き声にも似た大きなよがり声を張り上げて、 性的官能を昇りつめていく相手があることを気付かされたとき、驚きの余りに、少女は、始めて両眼を開くのであった、 正座していた椅子の上には、みずからの女の羞恥から流れ落ちた滴がしとどに溜まっていることを知らされるのだった。 成人女性には、少女においては未知である事柄の多くを知っているという実際がある、 年下の女は、年上の女が導く所作に倣って、互いは、共に歩むという教育が成されることがある、 高ぶらされる性的官能は、燃え上り、燃え盛って、絶頂へ至ったとしても、 それが終息を迎えるには、身体が疲労困憊へ行き着くことがなければ、再び、火のつくものとしてある、 十四枚目の写真には、置かれたベッドの上で、二人は共にこちらへ尻を向けた格好でうつ伏せとなっていた、 長い靴下だけの裸姿の成人女性とブラジャーに短い靴下だけを着けた少女は並んだ姿勢で、 顔立ちを寄せ合い、互いの唇を触れ合わせていた、そのように高ぶる行為には理由があって、 縄を解かれている、二人の自由な手には、各々に、細いゴム管が握られていて、 その先端に付いた金属の嘴管が各自の尻の穴へあてがわれているということに依るものであった、 ゴム管は、二股に分かれた一つとして、液体の詰まったガラス製浣腸器の嘴管にまで繋がっていて、 そこには、床に置かれた洗面器が石鹸水を満たしているのを見ることができるのだった、 両膝を付いて、うつ伏せとなっている姿態は、優美な尻を持ち上げさせて、 開かれた股間にある、女の羞恥の箇所をこれ見よがしとさらけ出させていたが、 二人は、性欲と性的官能に駆り立てられて、共に歩むという道を脇目も振らずに進むばかりにあることだった。 次の写真には、縄が再びあらわれる、縄が二人が共に歩むという道を指導することは、もはや、歴然としていた、 少女は、腰付きを折り曲げてベッドへ横臥していたが、双方のしなやかな太腿を束ねられて、縄が掛けられていた、 その相手の両脚を跨ぐ格好で、跪いた姿態にある年上の女性には、 優美な腰付きへ巻き付けられて吊り上げられる縄や艶やかな右脚の太腿を縛って引っ張られる縄があるのだった、 縄を掛けられる、それは、身動きの自由を奪われることを意義するばかりでなく、 縄で縛られることは、みずからの意思をよそに、強要される身上に置かれるということにあって、 望む望まないに関わらず、圧迫される柔肌は、交感神経を活発化させられて、興奮状態が促されることにある、 興奮状態にあることを持続させるために、縄による緊縛が行われることは、 柔肌の露出状態が全裸に近くなればなるだけ、羞恥を煽り立てられる心理は、更なる興奮を煽り立てられる、 艶かしい尻に露わとさせている女の羞恥の箇所、肛門へあてがわれたゴム管を押さえる手先はそのままに、 二人が顔立ちを寄せ合って、両眼をしっかりと閉じさせながら、唇を熱く重ね合わせている様子には、 興奮状態にある、うっとりとなった表情が浮かんでいることが見て取れるのであった、 重ね合わさせている互いの唇も、年上の女性が覗かせた甘美な舌先が愛撫を始めるほどのことにあっては、 ガラス製浣腸器が空となっているありさまから、生理的欲求においても、火が付けられたことが知らされる。 続く写真は、同様の体勢にある二人が唇を大きく開かせて、舌と舌とを絡ませ、うねらせ、もつれ合わさせて、 込み上げさせられる性欲と性的官能のままに、女性同士の愛欲に耽っているという様子が映し出されていた、 香織には、空となったガラス製浣腸器の意義は不確かなものにあったが、 女性同士が舌と舌とを絡ませ合いながら夢中になるほどのことだとしたら、 性的官能に高ぶらされたならば、それは、行くところまで行かなければ、収まりがつかないことが示されている、 性的欲求を抑えることが可能な限りは、その意義が認識できないことでもある、 性欲と性的官能は、火をつけられ、燃え立たせられ、燃え上り、燃え盛って、 ついには絶頂にまで及ぶという、起・承・転・結にある思考作用の整合性が実感されることにおいて、 投げ掛けられた疑問があるとすれば、それは、必然的に、答えの求められるものにあるという認識となることで、 裸姿で愛欲に耽る女性同士の姿というのは猥褻なことには違いなかったが、 そうしたことが行わざるを得ないということでは、人間における、性は深い作用を及ぼすものにある、 それは、性欲と性的官能が導く実感は快感であり、その快感は幸福感をもたらすものにあることは、 香織のほっそりとした指先もみずからの下腹部へ伸びて、ショーツの上から、 女の羞恥の箇所にある女芽を探り出して、柔らかくこねるように擦らせ始めたことにあったことだった。 十七枚目の写真は、衝撃的であった、成人女性は、身に着けるものが一切ない、生まれたままの全裸の姿で、 後ろ手に縛られ、ふたつの乳房を上下から挟んだ胸縄を掛けられ、椅子へ座らされていたが、 そのしなやかな両脚は、膝から折り曲げられて、太腿と脛に巻き付けられた縄で束ねられていた、 その両脚の縄を左右から引かれて、椅子の背に繋がれていたことは、女の羞恥の箇所は、 これ以上にはないというほどに、あからさまにさらけ出された状態にあって、 漆黒の艶やかな陰毛は言うまでもなく、女芽、花びら、膣口、肛門がこれ見よがしに示されていた、 しかも、尿道口からは、きらめく小水を噴出させているというありさまにあったのである、 両眼をしっかりと閉ざし、唇を真一文字とさせた、その苦悶の表情は、隣に並ぶ、少女の表情にも見ることができた、 少女は、ふたつの初々しい乳房も露わに、短い靴下ひとつだけの裸姿で、後ろ手に縛られ、胸縄を掛けられ、 中腰とさせた姿勢で床へ座らされていたが、陰毛をわずかに覗かせながら、両腿を閉じ合わせさせた、 その腰付きが悶えるようにひねられていたことは、床へ長く尾を引いて溜まっている滴から、 成人女性と共に、きらめく小水を噴出させていることへ置かれている状況を見て取らせるのであった、 常識からすれば、卑猥、恥辱、嫌悪を感じさせるありさまに違いなかったが、今や高ぶらされる性的官能のままに、 みずからの女芽を直に擦りながら、写真を追いかける香織には、のぼせ上がる光景ということでしかなかった。 縄による緊縛によって、卑猥、恥辱、嫌悪に晒される、二人の女性ということにあったが、 苦しく悶える放尿にまで共に至らせられたことは、二人が互いを思う心を確かめ合う機会とも言えることにあった、 続く写真には、短い靴下ひとつだけの裸姿で、後ろ手に縛られ、胸縄を掛けられ、 中腰とさせた姿勢で床へ座らされている少女がその顔立ちを椅子へ預けている姿にあって、 放心したように空ろな表情を浮かばせていたことは、床へ漏らさせた小水の衝撃は非情なる状況を意義させていた、 その少女を慰めるように、成人女性は、母の慈愛にも似た様子を露わとさせて、 全裸を後ろ手に縛られ、胸縄を施され、首縄から腰縄、鼠蹊部にまで縄を掛けられて、床へ立たされていたが、 腰付きを折り曲げさせて、精一杯、心配気な顔立ちを少女の顔立ちへ近付けさせようとしているのであった、 だが、それを阻んでいるのは、縄であった、背中から上方へ吊られた縄がそれ以上をさせなかったのである、 だが、香織には、もはや、理解できたことであった、母が何故この写真を持っていたかという疑問、 それは、みずからが自慰行為を行う、のぼせ上がった状態にあって、 母は、どのような非情な状態に置かれようとも、母であり、母の子に対する慈愛は、 どのような卑猥、恥辱、嫌悪に晒される状況にあっても、それを超える愛にあることが示されていることであった、 そのように想像することのできる事柄が性的官能に依って拉致されることを香織に望ませていた。 その拉致される想像が最後の三枚の写真にあらわされていた、 香織は、母の恵美子と共に入学式を終えて校門を出たとき、黒塗りの大型車が待機していて、 その扉がおもむろに開かれたことに少しも躊躇を感じることなく乗り込んだことは、 自分を見つめる母が真剣な表情を浮かばせながら、しっかりと頷いていることにあった、 やがて、到着した廃屋の一軒家は、人通りの少ない、閑静な住宅地にあったものだった、 玄関に出迎えたのは、幼稚園時代の先生、小学校時代の低学年と高学年の各々の担任教師、そして、 中学校時代の担任教師という四人の女性であった、四人は、一様に、束髪に白衣を身に着けていた、 香織は二人の教師に付き添われ、母は残りの二人の先生に付き添われて、別々の部屋へ連れて行かれた、 香織は、その部屋で、二人の女性の手に依って、身に着けていた学校の制服から下着まで、 短い白の靴下を除いては、すべてを脱がされていくことにあったが、行っている相手が先生である以上、 その顔立ちの表情も真剣であったことから、為されるがままにあるだけであった、 初々しく膨らみ可憐な乳首を付けたふたつの乳房や慎ましく生えた陰毛の艶やかな黒さを露わとさせられたことは、 激しい羞恥を掻き立てられたことにあったが、裸体にされたばかりでなかった、縛るための麻縄が用意されていた、 先生からそれを掲げられて見せ付けるようにされたとき、香織は、決心するのであった。 みずから、そろそろと両手を背後へまわさせて、縛られることを求める姿勢を香織は執ったのだった、 二人掛かりで行われる、縄掛けは、手際の良いもので、青々とした裸身は、重ね合わせた両手首を束ねられ、 瑞々しい乳首を覗かせる、ふたつの初々しい乳房を上下から挟んでの胸縄を施されていった、 縄による緊縛へ置かれていく間、香織は、込み上がった羞恥を煽り立てられるように、 柔肌へ密着してく縄の感触にどきどきと胸を高鳴らせられ、のぼせ上がる思いへ封じ込められるばかりにあった、 羞恥をあらわす裸姿を縛られたことは、嫌悪感を抱かせることでも、恥辱を感じさせることでもなかった、 それは、むしろ、固めた決心、早く母に会いたいという思慕を高ぶらさせていくことばかりにあるのだった、 教師の一人が先頭に立ち、もう一人の教師に縄尻を取られながら、香織は、廊下へ出されると、 奥にある階段を下りて行った、そこは、ベッドやテーブルや椅子などの不要な家具が仕舞われている、地下室だった、 中央にある椅子には、母がいた、母は、身に着けるものが一切ない、生まれたままの全裸の姿で、 後ろ手に縛られ、ふたつの乳房を上下から挟んだ胸縄を掛けられ、椅子へ座らされていたが、 そのしなやかな両脚は、膝から折り曲げられて、太腿と脛に巻き付けられた縄で束ねられていた、 母の余りにも恥辱的な姿を知った、香織は、驚きに慄いて、その場へ立ちすくんでしまっていたが、 縄尻を取る教師は、緊縛の裸身の背中を小突いて、もっと近付くようにと促すのだった。 母の両脚の縄は、左右へ引っ張られて、椅子の背に繋がれていたことは、女の羞恥の箇所は、 これ以上はないというほどに、あからさまにさらけ出された状態にあって、 漆黒の艶やかな陰毛は言うまでもなく、女芽、花びら、膣口、肛門がこれ見よがしに示されているのであった、 眼の前に立つ香織の存在を知った、母は、茶髪の美しい髪を揺らさせて、顔立ちをそむけていたが、 もはや、我慢の限度に来ているという苦悶の表情を浮かばせていたことは、あっという間に、尿道口から、 きらめく小水を噴出させ始めたことにあった、香織には、ただ、唖然となって、見守るばかりのありさまでしかなかった、 だが、どのような卑猥、恥辱、嫌悪に晒される状況にあったとしても、香織の母に対する思いは変わらなかった、 母に付き添っていた先生の二人があらわれ、教師は、四人掛かりで、母と娘に対して、縄化粧を施し始めた、 母には、後ろ手縛りと胸縄に加えて、新たに、首縄から腰縄、鼠蹊部にまで縄が掛けられていった、 それから、縄による緊縛の裸身姿にある、母と娘は、立った姿勢で向き合わされ、姿態を密着させるように、 互いの太腿と太腿を束ねられ、股間を通された縄で太腿の付け根同士を縛られ、天井からの縄で繋がれる姿とされた、 顔立ちを向き合わされた、母と娘であったが、母の唇は、待っているのがもどかしいと言うように、 娘の唇へ吸い付いて、娘も、それこそは望んでいたことだと言わんばかりに、口を大きく開かせたことにあった、 互いの乳首を擦り合わさせ、互いの舌先を絡ませ合って、昇りつめるための愛欲行為が熱烈に始められたのであった。 ――ベッドの端へ腰掛けて、写真を見続けていた、香織は、 穿いているショーツの下へ忍ばせた指先の愛撫の熱心さに依って、女芽をひたすらしこらせながら、 開き加減となった花びらからは、熱い潤いが漏れ始めていたことは、それ以上の快感を望ませることの思い以外になく、 ついには、母のベッドへ姿態を横たわらせて、最後の写真を見ながら、熱心な自慰を続けるのであった、 だが、火をつけられ、燃え立たせられ、燃え上り、燃え盛って、ついには絶頂にまで及ぶという性欲と性的官能は、 いつまで経っても、その整合性を実現させることはなかった、その余りのもどかしさは、 突然、自室のベッドの上でうたた寝をしていた香織の眼を覚まさせたことにあった、 淫らに疼かせられる、悩ましい夢から目覚めた、香織は、思わず、両手をかざして見つめているのだった、 握っているはずの写真が収められたファイルもなく、ほっそりした指先も濡れた具合にはなっていなかった、 ただの夢だったのだ…… 香織は、そう納得しようとした、だが、余りにも迫真的であった夢は、疑問を消すことをさせなかった、 その疑問に対する答えが母の衣装戸棚の引き出しにあることは、明白だった、 それは、今すぐにでも、確かめることができることにあった、 香織は、自室を出ると、母の寝室へ向かっていた、 引き出しの底、整頓された下着の下から、片鱗が覗き、引っ張り出してみれば、 それは、夢の中で見続けていた、綺麗にファイリングされた、衝撃的な写真の数々そのものだった、 それから、香織が執った行動は、写真ファイルを自分の部屋にある衣装戸棚の引き出しの底へ隠すことだった、 消えてなくなったことを知った母が必ずや見い出すためにすることだった、 香織のことだけを考えてくれる母であることを確認したいがためであった、香織をそっちのけにして、 写真に映っている、自分と同年くらいの少女へ、激しい思いを寄せている様子には、我慢がならなかったのである、 香織は、母がみずからの寝室で、写真ファイルを見ながら自慰行為に耽るのを見たことがあったからだった、 或る夜、地下室へ拉致された、母と香織は、全裸にされて、縄で縛り上げられた、それから、羞恥と屈辱と嫌悪に落される、 女性同士の愛欲を強要され続けるという淫らに疼かせられる、激しく悩ましい夢を見た、 夢から目覚めた、香織は、女の羞恥の箇所が熱く濡れそぼっていることを知って、強い衝撃を受けるのであった、 インターネットで見た、『縄の縛めに結ばれ合う母と娘』と題された、女性同士の愛欲画像の影響かも知れなかったが、 それにしても、女性同士の愛欲で性的官能を舞い上げられる自分、それも、母と行う愛欲行為において、 いやっ、いやっと拒絶をあらわしながらも、いつしか、もっと、もっと、それ以上にと望んでしまっている自分を思い返して、 たとえ、夢に過ぎないことであったとしても、みずからの人間性に対して疑問を持たされるのであった、 そこで、気を取り直すために、キッチンへ行って咽喉の渇きを潤そうと廊下へ向かったときだった、 わずかに扉の開かれた、母の寝室の奥から、くぐもった小さな声音が聞こえてきたのである、 大手広告代理店に勤めている、母は、毎日遅くまで働いて、疲れて死んだように眠るというのが口癖で、 実際、そうだった、気のせいかとも思って、そのまま通り過ぎようとしたが、 ああ〜ん、ああ〜ん、という悩ましげな声音がはっきりと聞こえてきたのだった、 香織には、いびきであるならともかく、甘美で悩ましい声音は驚かされるばかりのことにあった、 いけないことだとは知りつつも、その声音の艶かしさに掻き立てられて、思わず、扉の隙間から覗いてしまったのだ、 それは、信じられないという光景でしかなかった、 母は、雪白に輝く柔肌を惜しげもなくさらけ出させた、生まれたままの全裸の姿にあった、 いや、そればかりではなかった、ベッドに横臥している姿態は、両腕を後ろ手にして、 ふたつのふっくらとした乳房を上下から挟まれては、幾重にも巻き付けられた縄があったのである、 そして、その縄も、それだけではなかった、 くぐもった声音が真っ白な手拭いを赤い唇の間へ押し込まれての猿轡のせいであったことは、 すぐにも理解できたことにあった、しかし、大きく綺麗な両眼を見開いて見つめてはいても、 誰の存在にも、まったく気付いていないというその一点を凝視したまなざしは、 ああ〜ん、ああ〜ん、と高ぶるばかりの甘美な悩ましい声音を伴っては、 性的官能に舞い上げられた状態にあるとしか思えない、生々しさがあらわされているのであった、 いったい、何が母を舞い上げていると言うのか、 それが縄にあることは、間違いがなかった、 ほっそりとした首筋で二筋に振り分けられて首元で結ばれている、使い古された麻縄は、 乳房を挟んだ上下の胸縄へ絡められて、ふたつの乳首が立ち上がっている様子を如実とさせていた、 そこから、お臍まで縦に下ろされては、腰付きの優美なくびれを際立たせられるような締め込みとなって、 更には、なめらかなお腹まで下ろされて、漆黒の柔らかな茂みのなかにまで通されているのであった、 下腹部の小さな丘が盛り上がり、深々とした埋没のあらわされる、縄の淫虐が露骨とされたありさまにあったのだ、 すらりと伸びたしなやかな白い両脚を揃えさせられて、両足首と両膝の箇所も縄で束ねられていたことは、 その股間の縄は、逃れたくても逃れられない、淫靡な責め苦の状況にあることを、きらきらとしたぬめりの輝きは、 双方の艶やかな太腿の付け根をおびただしく濡らさせている、愛液の存在をあからさまとさせているのであった、 それは、母には違いなかったが、性的官能に舞い上げられ、恍惚とさせた表情を露わとさせて、 姿態を悩ましく悶えさせながら、ひたすら昇りつめていこうとする、ひとりの女の姿でもあったことだった、 振り分けたお下げ髪を微動だにさせず、茫然となったまま、立ち尽くすばかりの少女は、 縄で緊縛された全裸の姿態にある女が茶髪に染めた美しい髪を打ち振るい、 ああ〜ん、ああ〜ん、いやっ、いやっ、と甘美な声音をくぐもらせながら、 横臥させた身体をうねらせ、くねらせ、悶えさせながら、女の官能を昇りつめるありさまを見続けて、 母は、どうしてこのような状態にあるのかという疑問など吹き飛ばされてしまうほどのみずからの高ぶりを、 両頬を火照らせ、心臓を激しく高鳴らせ、食い入るようにまなざしを釘付けにされながら、 縄が潜り込まされている股間と同様の自身の箇所を疼かされていることを感じさせられるばかりにあるのだった、 その母の顔立ちの傍には、開かれたファイルがあり、写真があることが見て取れた、 写真を見つめながらの自慰行為ということが分かるのだった、 そして、その写真がどのようなものにあるのか、今や、理解できることにあった、 母は、地下室へ拉致され、全裸にされて、縄で縛り上げられた、それから、可憐な少女を相手として、 羞恥と屈辱と嫌悪に落される、女性同士の愛欲を強要され続けるという被虐へ晒された、その想像の世界にあって、 みずからで姿態を縛った縄で高ぶらされながら、少女と共に快楽の頂上を極めることが強い喜びとしてあったのだ、 それは、激しい嫉妬を呼び覚ますほどに、母の許されない態度にあると香織には感じられたことだった、 あの夜、母の自慰行為を見たということで終わっていれば、このような思いにまではならなかったのかもしれない、 間違えられた下着を母の衣装戸棚の引き出しへ返すことをしなければ、知ることのなかった写真であったのかもしれない、 だが、あらゆることを知ってしまった今、母が香織の衣装戸棚の引き出しに写真ファイルを見つけ出すことは、 二人の間柄において、疑問に対する答えという因果において、 それは、必然の結果へ導かれることにあると思えることにあった、 香織は、ただ、ただ、母に依ってファイルが発見されることを熱望するばかりだった、 そのとき、聞こえてきた声であった。 「香織ちゃん、いつまでも寝ていると、入学式に遅れるわよ、早く起きて頂戴」 扉をノックされる音と同時に、母の優しい声音が聞こえてきたのである。 その日は、母と娘が連れ立っての晴れの高校入学式の日にあった。 朝の陽射しのまぶしさを感じながら、香織は、元気一杯に、布団を跳ね除けて、ベッドを飛び出すのであった。 そして、朝食の食卓で、母が微笑を浮かべながら、次のように言ったことは、 香織にとって、強い喜びと胸高鳴る期待となる事柄でしかなかったのである。 「入学のお祝いに、式が終わった後、お母さんがとても素敵な場所へ案内してあげるわ、 そのために車も予約してあるのよ、その場所で、香織とお母さんは、一日を楽しく過ごすの、いいでしょう」 (2015年1月14日 脱稿) |
☆13.縄による緊縛という結びの思想・四十八手 (13) ☆13.縄による緊縛という結びの思想・四十八手 (11) ☆縄による日本の緊縛 |